刺繍の技法が、わが国に伝来したのは4〜5世紀と言われていますが、中国の影響から脱却し本当の意味での日本刺繍として独自の技法をつけ加え発展したのは、奈良時代後期以降であります。日本刺繍の発展の歴史は、政治・経済の中心であった京都においてであり、京都の刺繍「京繍(きょうぬい)」の歴史と言っても過言ではありません。




●まつい繍(まつり繍・まとい繍)●
下絵の線に添って、カタカナの「ノ」の字になるように、針足を見せ、これを少しずつ重ねながら繍う技法。

●繍切り繍●
比較的小さな模様を、生地目の縦・横に関係なく自由に繍い詰めていく技法。

●相良繍●
表に出した刺繍糸で「の」の字の反対方向に輪を作りその輪に針を通して、針を表に出した刺繍糸の根本に入れて、丸い結び玉を作り、これを連ねて繍う技法。

●割り繍●
一つの図柄が中心線で左右対称になっているものを、左右別々に繍い、左刺繍と右刺繍糸が「V」字を重ねて見えるように中心線に対し、それぞれ鋭角をつけて繍う技法。

●さし繍●
一つの模様を何段かに分け、模様の外側から内側へ、一段目を針足に長短をつけつつ繍う。順次同様に三段目・四段目と繍っていき、その模様を覆って繍う技法。

●駒繍●
駒に巻いた刺繍針穴に通らないような太い刺繍糸・金銀糸等を下絵に沿わせて置き別の細い糸(トジ糸)でこれを繍い止めていく技法。

このほか200もの技法があります。